結ランドスケープデザイン

Works 事例紹介

パティオ風のコモンスペースを中心としたランドスケープ街区

群馬県

購入する計画敷地に対して、どんなことができるのか、可能性を探ります。
土地の地目にもよりますが、道路を設けた開発計画や道路に見立てる共用地での計画など、
計画敷地に対する可能性は様々です。

一般的な土地利用計画を作成する設計事務所は、配棟や完成時のイメージなど街並みやコンセプトを考えた提案ではなく、
効率優先の四角い土地を提案します。この理由としてデザインの技術より宅地造成や許認可という側面での業務が中心で
あるからで、立地条件や地域特性に関係なく、同じような単調で魅力を引き出せない土地の組み合わせになってしまうことが往々にあります。

このような変形地を魅力的に計画するのは難しいデザインとなり、様々な補助線を入れて可能性を探っていく作業が
重要となります。

ご覧の通り、区画割だけで、その先のストーリーが見えず、また何にも使えない敷地や、利用価値のない狭い土地なども
できてしまいます。

ここで、接道部分が道路から直角でない部分があり、この部位をいかに上手にデザインに取り組み、
このデメリットな部分を感じさせない工夫が最初に考えるポイントとなります。

こちらは、開発行為を前提とした計画で、地域によって行政からの開発許認可には様々な条件が付されます。
その条件を全てクリアしないと許認可は得られませんので、デザインと共に交渉も重要な作業となります。

ただ、実績なども説明し、地域に合った魅力的な街並み等で地域の資産価値を上げていくなどの話は行政側にとっても
嬉しい話ですので、事前協議の段階で完成形のイメージやコンセプトを伝えることは重要な作業となります。

ほとんどの土地利用計画を提案する会社ではこのような作業はしておらず、主に開発許認可を取得する業務をメインに
しております。

そこで、大きなオープンスペースを作り、ここでの居住者の車の回転スペースと子供達が遊べる安全な広場、
そしてこのオープンスペースの魅力を感じる仕上げで街のデザインをしてみます。
広場に向かった土地が5宅地ができ、そこに配棟計画を行うと、オープンスペースを囲む住宅と夢のあるライフスタイルが
想像できませんか?

更に、開発道路を設けず、敷地延長区画をうまく計画して生み出した共用地を含む宅地計画により
宅地数が1宅地増えるのです。

これに加えて、魅力的な並木のある道路形状は、環境の良さを感じる邸宅街に感じます。
やはり配棟を計画して可能性を探るのが大事で、その土地が持っている可能性などを引き出すことが
土地利用計画の一番重要な部分となるのです。

これこそが、いわゆるランドスケープデザインの領域なのです。

少子化が進行する中、「家を買う時代」から「家を選ぶ時代」に入ってきます。
その際に選ぶポイントの重要な部分としては、このようなデザインが根底にあることをお気づきでしょうか?