ショッピングセンター内にある前橋市の住宅展示場のプランニングです。
この計画では、展示場の配棟計画を回遊式とし、中心部に美しい黄緑色の葉が楽しめる緑地帯のある大きな通路を配し、両端に大きなループのある構成としました。配棟ラインもループの中心に向かうようなガイドラインも制定し、どこから見ても緑を通してモデル住宅が正面に見えるように工夫しています。

コンセプトとして掲げたのは、欧米の街中にあるモデル住宅群でしたが、窓を通して対角線上に見えるライバル会社のモデル住宅をいかに美しい景観として取り入れるかが難題でした。また、外を楽しむというテーマではコートヤードの義務化もガイドラインに入れ、見学者がこんな生活が外でも楽しめるという新たな発想の広がりを持てるような建築指針も打ち出しました。

歩いていて楽しく、しかも通路に多くのベンチや公園に続くフットパスなども設け、ストレスの軽減や撮影ポイントなど、ちょっとしたテーマパークに来たような心地よさを実現しています。また両隅にあるループは全体景観にリズムを与え、緑ベースの色合いに住宅が映えるランドスケープデザインと円錐形に伸びるペンセルセコイアとマウント状の天然芝の構成が展示場空間に立体感を与えています。