1.3haのリゾート型戸建街区のランドプランとコンセプトワーク、街並みデザイン

Works 事例紹介

DATA

敷地考察

計画地は、浦安市の駅から離れてはいるが、比較的海に近い約１.３haの大規模住宅地。
近くに東京ディズニーランドがあり、また大規模な公園、大型マンション群や有名私立幼稚園もあり、人気を集めるエリアです。敷地北側には公園が隣接し、南西に緑地、東には緑道もあり緑多き環境であるという印象でした。

街並みデザインコンセプトワーク

新浦安らしい雰囲気の大規模プロジェクトであることから、事業主よりアメリカのフロリダ州オーランドにあるディズニーランドの隣接地で、ウォルト・ディズニーが構想したセレブレーションという大規模開発を参考にプロジェクト化したいという要望を受けコンセプトを構築しました。

＜セレブレーションとは＞
古き良きアメリカンドリームを実現したような風景の連続で、都市計画としても建築的にも注目すべき点が多い街。「隣と同じ住まいはつくらない」「どの場所にいても公園が見えるまち」などの規定があり、公園の使われ方も人間味に溢れ、大人も子供も、自宅の延長であるような思い思いの過ごし方をしている。

ランドプランのファーストスケッチ

下の図は、道路計画が行政と折り合わなかったため実現しなかった街並みイメージのファーストスケッチです。道路が優しい曲線を描き、建物が完成した際には、表情豊かな景観が広がるプランニングです。

宅地の特徴を分析

全65棟の計画でしたが、どの区画もほぼ同じ面積。開発協議が進み区割りの骨格が見えてきたところで、コンセプトメイキングに着手。まず、それぞれの敷地のプロポーションや道路付け、奥行き、隣接環境などの特徴により大まかなグルーピングを行いました。

計画図面

道路が直線できれいな区割り計画でしたが、敷地延長区画は20％ほど設けられていました。
65戸をライフスタイルなど７つの個性あるゾーニングに分けて、「統一感がありながらも変化に富んだ魅力的な街並みを演出する提案」を行いました。

コンセプト「live in the park」の提案

その後、ファーストインプレッションをとらえた「live in the park」というフレーズをコンセプトとして提案。公園の中にいるような街、環境の良い中で暮らす楽しみとコミュニティの形成、そしてエンターテイメントを感じる高揚感のある街並みを目指しました。

3つのプランニングテーマを掲げた街づくり
・「憧れを喚起する美しいリゾートのような街」
・「ワクワクする演出のあるステージのような街」
・「開放的で良質なコミュニティのある街」
「私たちの街」と愛着を持てるようなプランニングを心掛けました。

ゾーニングと商品企画案

事業主より多くの戸数を販売するのには時間がかかるので特徴づけをさせたいとの要望を受け、まず街区内を７つのゾーンに区分けしました。テーマを決めた作り込みの提案を行うことで、建物の間取りや商品企画も進めやすくなったようです。

街並み計画

良い街並みがどのように生まれ育つのかについて議論を重ねていく中で、そこに住む人々の暮らしぶりが街に透け出すような、そんな空間の仕掛けが街を魅力的にするという結論に。事業主の意向で宅地数確保が優先され、面積も均一の計画でしたが、最終的には当初のファーストスケッチのように、ストリートごとに景観の変化が楽しめるような街の提案に至りました。

一つのゾーンでは、住戸間に大きな広場的スペースを提案。道路から車が見えないような工夫と共に、見栄えもする共用空間がコミュニティ形成を促すスペースになると期待されました。

クルドサック風