結ランドスケープデザイン

Works 事例紹介

街区内の敷地延長区画と建物の配棟で緑の小径を演出

湘南藤沢の風致地区内で計画した建売物件。本来風致地区は良好な環境の保全を目指すための地区ですが、初期の計画では密集型の住宅地でした。

計画コンセプト

コンセプトはバルセロナに存在するようなパス(オープンスペース)の有効活用。まず最初に風致地区の規制を踏まえた配棟と2台駐車の確保を行い、さらに日照および空間構成を考慮した緑化計画を策定。

中央にシンボリックな小径を配して、コリドー的な景観を創り上げました。これにより、風が通るだけでなく、街区内の住民が交流できる場としても機能し、周囲とは一線を画す住宅地となりました。オープンスペースは、家と家の離隔をしっかり保つことにも寄与しています。


パスがあることで日照や風通し、そして窓からのウインドウォッチャーと呼ばれる視線で安全性と明るい空間からの採光も確保しました。

選んだ木々は成長が著しく遅い種類のハイノキやソヨゴ、ナツハゼで構成され、下草は草丈の低いグランドカバー類で雑草の繁茂を防ぐメンテナンスフリーな植樹計画を実現。このパスは共用地ながら、風致地区の後退規制から生まれるデッドスペースを逆手に、環境面で活用して面白い空間に仕立てました。